3月から急上昇する紫外線に注意

紫外線対策は早い時期から始めることが重要。
シワやたるみの原因となるUVAは3月くらいから強くなり、5月がピーク。

初夏から紫外線対策を始める方が多いようですが、堀内先生は皮膚科医として、いつから対策を始めるのがよいと思われますか?

1年の中で紫外線の強さのピークは5月から8月ですが、実は3〜4月は、1〜2月と比較すると、急激に日差しが強くなります。しかし、冬や初春に日焼け対策をしている人は少ないですよね。実際に『目肌焼け』に関する意識調査でも、3月の時点で約半数の女性しか紫外線対策をしていないことがわかりましたが、早い時期から対策する必要があるんです。

紫外線の量

2016年 東京

図解:紫外線の量

地上に降り注ぐ紫外線には、波長が違うUVA(紫外線A波)とUVB(紫外線B波)の2種類があり、肌に及ぼす影響が異なります。

UVAとUVB

図解:UVAとUVB

『目肌焼け』の原因にもなるUVBは、日焼けなどの即時的な反応を起こすので、多くの方が意識されていますが、皮膚の深いところに作用して、長期的に浴びるとシワやたるみの原因となるUVAはあまり対策されていません。UVAは3月くらいから強くなり、5月にピークを迎え、冬でさえも夏の1/2ほど降り注ぐので、真夏だけ紫外線対策をしても不十分なんですよ。

キレイ肌を目指すためにも、早い時期から紫外線対策を始めていただきたいですね。

目肌焼けによる肌老化

『目肌焼け』をはじめとしたメラニンの生成は、
シミ・そばかすを発生させたり、シミを濃くするなど、肌老化の原因に。

『目肌焼け』をすると、肌はどのような状態になりますか?

井上先生の研究から、『目肌焼け』をすると肌にメラニンが生成されることが解明されました。メラニンは、過剰に作られて沈着すると老人性色素斑という輪郭がはっきりした褐色のシミになったり、境界がやや不鮮明な茶色いシミの肝斑を悪化させたり、ニキビ後の黒ずみを強く残す原因になります。

目肌焼け:イメージ

美白の治療にいらっしゃる方にも、日焼け止めをしっかり塗って日焼け対策をしているつもりでも、サングラスを着用されていない方が多数いらっしゃいます。そういった方に夏過ぎにお会いすると、冬よりも明らかに肝斑が悪化していたり、レーザー治療でシミを取る際に、治療の熱に反応した黒ずみ(炎症後色素沈着)が強く出る印象がありますね。

日焼け止めだけでなくサングラスを着用することが、大人の女性のキレイ肌には必要なのですね。

サングラスを使わないUV対策は不十分

目の側面から入り込む紫外線をカットするために、
大きめでラウンドした形のサングラス着用がおすすめ!

研究:イメージ

皮膚科医の視点から、『目肌焼け』対策に効果的なものをお教えいただけますか。

日焼け止めクリームを塗るだけでは、『目肌焼け』対策としては不十分なので、サングラスの併用を強くおすすめしたいですね。大きめで眉あたりまで覆われる、ややラウンドした形のサングラスは、眼科医の橋田先生のコラムでも触れていらっしゃる通り、目の側面から入る紫外線をカットすることができますし、目の周りのデリケートな皮膚を物理的に守ることにつながります。

目の周りは皮膚が非常に薄く、皮脂腺も少ないため、バリア機能が他の部位よりも弱いです。そのため、紫外線を浴びるとその影響が直接的に出やすく、ちりめんジワや、くすみにつながってしまうので、『目肌焼け』を気にされる方は、美容のためにも大きめのサングラスをかけていただきたいですね。

これにSPF25以上、PA+++以上の日焼け止めクリーム、つば広の帽子、遮光性の高い布を使用した日傘、UVカットの洋服を併用することで、紫外線カット率が飛躍的に上がります。シミを増やしたくない方や美白を目指したい方は是非このようなアイテムも使って紫外線対策を行ってください。

写真:堀内祐紀

秋葉原スキンクリニック院長/日本皮膚科学会認定皮膚科専門医

堀内祐紀

東京女子医科大学出身。東京女子医科大学病院、都内美容皮膚科クリニック勤務を経て、2007年4月に同院を開院。
日本レーザー医学会・日本肥満学会・日本抗加齢医学会所属。WEBマガジン「美容ソムリエ」で美に関する情報を発信中。